セグメンテーションと価格

「あなたが売るのは製品やサービスではなく 『価値』 です」
― 営業担当ならこんな言葉を耳にすることも多いでしょう。それにはちゃんと理由があります。
顧客によって製品やサービスに対して感じる価値は異なり、それぞれに対して幾らだったら払う意志があるのかも異なります。例えば、地域や営業チャンネルが異なる顧客が、あるオファーに対して幾らだったら払うのかは、セグメンテーション、つまり、市場や顧客層の細分化をすることで明確になります。

価格を設定をする上で、セグメンテーションは重要な役割を担います。
同じセグメント内で何か異なる要素がある際に、価格をどう設定すべきかを分析できることです。
もちろんセグメント別に価格やビジネス制約を最適化することもあります。

  最大の効果は、営業担当が顧客と案件を進める際に発揮されます。リアルタイムに顧客セグメントを活用することで、クロスセルやディスカウントを即座にオファーすることが可能です。顧客との交渉に際して、営業担当者は取引履歴を参照し最適な提案を進めることができます。

 

価格戦略を検討する場合には、取引をもとにしたセグメント(例:請求額)のレビューが必要になります。これを基に、顧客セグメントごとの収益性を把握することができます 各セグメント内で平均スコアを上回る取引や、全体セグメントの足を引っ張っている取引を見分けることも可能です。

提供できる割引額や価格がデータサイエンスに基づいて算出されていればより洗練された提案となり、営業担当の「賢さ」や知識も深まります。では実際どうやるのでしょう?

第一に取引情報・契約情報を全て統合し、堅実で扱いやすいインフラを構築することが必要です。現時点でこのデータが整備できていないなら、すぐに徹底して始めてください。取引履歴は、情報の宝庫です。

次に、取引の詳細を調べます。まず、製品、顧客、売上、地域、等の項目を基にした階層に取引内容を分解します。全てのパラメーターが適用するわけではないので、貴社のビジネスの性質に応じて適切なパラメーターを設定します。

 

次に、今後設定するセグメントの成熟度を測るためのパラメーターを決定します。例として以下が挙げられます:

  • セグメント別の取引数
  • セグメント別の顧客数
  • セグメント別にみた標準とされる価格と確実にずれている価格のプライスポイントの幅

セグメンテーションを活用していく段階で、偏った情報を基に評価しないため、これはとても重要なステップです。 

様々な階層にまたがる異なるレベルの組み合わせでセグメントは成り立ちます。よって、反復プロセスが必要となり、ある過程を経た上で、必要なセグメンテーションモデルが形成されます。
このモデルは、あるセグメントの定義における異なるセグメントの集合体で、このモデルを通じて取引の全体像を把握することができます。
各セグメントは、製品階層、顧客階層、販売チャネル、地理的階層、等の(1つかそれ以上の属性を組み合わせることで)あるレベルにおける取引の状況を示します。

 

もし既存セグメントに当てはまらない取引があった場合、最も近いセグメントを選択します。例えば、新規顧客のセグメントや、新たな製品、新たな地域での販売といった際に発生します。取引におけるパラメーターが広く適合している区分が最も近いセグメントであるとみなします。

 すべてのセグメンテーションモデルには、全ての外れ値を含むデフォルトセグメントが存在しますが、可能な限りここのデータ量を減らす努力をしてください。ここに多数のデータが存在してしまう場合は、モデル自体に問題があるか、モデルが古くなり今のビジネスと乖離してきたのかもしれません。

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Raghunathan-Sarangarajan-

Raghunathan Sarangarajan

Antuit マネージング・コンサルタント

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