前回のブログ「ECサイトでも考えておきたいLTVと計算方法」では、LTVの概要や、その算出方法について説明しました。
現状のLTVが確認できたら、次にLTVを最大化するための具体的な顧客アプローチについて考えてみましょう。今回は、顧客セグメントした上で、新規顧客や優良顧客、休眠顧客に対して行う、LTV最大化のための施策をご紹介します。

LTV最大化のために実践すべき顧客アプローチ

まずは顧客セグメントをしよう!

ECサイトやWebサイトのマーケティングについて話を伺うと、メルマガ全配信をやっているケースが非常に多いです。でも初めて商品を買った新規顧客にも、しばらく商品を買っていない休眠顧客にも、同じ内容のメールを送って効果はあるでしょうか?そこでLTVを考える訳です。LTVを最大化するためには、1人ひとりの顧客に対して最適なアプローチを行う必要があります。まずは顧客を見込み顧客、新規顧客、優良顧客、休眠顧客、離反顧客などにセグメントしましょう。

(セグメントの方法は、「CRMを活用!ECサイトでの顧客セグメント分析の手法」や「3つの指標で優良顧客を探しだすRFM分析とは?」のページを参考にしてください。)

新規顧客のLTVを最大化するアクションは?

アクセス解析データや顧客データから優良顧客の傾向を把握すれば、顧客の興味、関心が高いトピックやアプローチする手段のヒントを得ることができます。

まずは顧客が知りたい見たいと思うような、顧客の興味や関心が高いトピックに合わせたコンテンツを作成することで、サイトに訪れる頻度を高められます。ECサイトの場合、そのコンテンツページから商品の購入ページまで、さりげなくかつわかりやすい導線を用意しておくことも重要です。広告などのプロモーションも一緒にプランニングしましょう。興味関心を維持してもらうためには、コンテンツの更新を絶やさないことも忘れずに!

また新規購入につながった顧客に対する、フォローも必須です。購入した商品に関連する体験談などの記事や、リピート購入を促す期間限定クーポンなど様々な方法があります。もちろん最初の流入元や購入した商品などによって、これらの施策に対する反応も違ってくると思います。その後の顧客の行動を追いかけることで、新規顧客から優良顧客に育てるための検証も大切ですね。

優良顧客のLTVを最大化するアクションは?

優良顧客に対しては、競合するECサイトに乗り移られるといったことがないよう、今自分はおいしいポジションにいる、だからこの状態をキープしたい、と意識してもらえるような、アプローチをとります。

購入金額に応じたポイントや特典の付与といった直接的なメリット、購入履歴を元に簡単に同じ商品が再購入できる、関連するおすすめ商品が表示されるといった機能的なメリットの提供などが、わかりやすい例ですね。それだけでなく、優良顧客だけにスペシャルな情報を送る、ニーズを直接ヒアリングするなど、自分がお店から特別大切にされていると感じてもらえるような施策まで行えれば、よりファンになってもらうことができるでしょう。

これまでの購買履歴やサイト内の行動履歴(アクセスログデータ)を活用し、的確なアプローチを選ぶのがポイントです。

休眠顧客のLTVを最大化するには?

半年間など一定期間購入がない顧客を、一般的に休眠顧客と呼んでいます。しかし休眠顧客であり購入はしていないけれど、サイトには訪問しているという顧客も存在します。その場合、どんな商品やコンテンツを見ているかはアクセス解析の結果からわかりますね。過去の購買履歴だけに頼るのではなく、サイト上の行動(アクセスログ)から、顧客の今の興味がどこにあるかを推測して把握することが大切です。それらをもとに、とるべき施策をしぼりこんでいきましょう。

ほかにも、前回買ったものと同じ商品のページを見ているのに購入していないのであれば、販売価格が下がり買いやすくなった段階で案内メールを送ったり、一つ前のシーズンの商品の使い方ページを閲覧しているのであれば、そのページに新商品へのリンクを張ってみたり、休眠顧客のニーズを元にしたLP(ランディングページ)を作成したりと、休眠顧客を呼び戻す方法は色々あります。

以上のように、LTVを最大化するには、セグメントした顧客のタイプに合わせたアプローチを行うことが非常に重要で効果的です。
見込み顧客に対しては獲得から育成、優良顧客に対しては維持、そして休眠顧客に対しては掘り起こしと再度の育成を試みるなど、それぞれ目的を明確にしたアクションを実施していきましょう。たとえば、少なくともメルマガ配信では、頻繁に全配信を行うのではなく、回数を減らしてでも、優良顧客向けのメール、休眠顧客向けのメールなど、内容とターゲットを分けて配信してみてください。予想以上の成果がありますよ。

今回ご紹介したような顧客アプローチを行うことによって、顧客との間にできる限り1対1に近いコミュケーションがとれれば理想的です。顧客と良い関係を築き維持することが、継続的な売上、つまりLTVの最大化につながります。

ここまでのブログ6回分で、ECサイトやWebマーケティングに関わる方向けに、CRMの基本から、顧客セグメントやRFM分析、LTVの最大化といった内容についてご紹介してきました。

予算だけをかけても、短期的な効果しか上げられません。手間はかかりますがCRMについて理解し、顧客との関係性を深めれば、長期的に安定した売上の確保が期待できます。ぜひ腰を据えて取り組んでみてください。